2013年9月29日日曜日

ナガコガネグモ Argiope bruennichii 「情緒」と「リアリティ」


ボクがアップする写真は

対象をリアルに写したものが多いと思う。

今日アップしたナガコガネグモも

できるだけ対象の細部まで、

克明に写そうとしたもの。


これを見た人はさまざまな捉え方をすると思う。

「わ、気持ち悪い」とか

反対に「美しい」とか

「すごい形態だ」とか

「しっかり撮れている」とか(笑)




ボクがなぜ写真を撮るのかという根本的な問いに対して、

「対象をじっくりと観察したいから」

という答えも用意している。


多くの優れた画家のスケッチ帳やデッサンを見てみるがいい。

人体や風景、

花、鳥、昆虫に至るまで、

まことに誠実に、

対象と向き合っていることが分かる。


一枚の絵を制作するまでに、

実に多くの「観察」をしているのである。


「観察」は「科学」である。


いかに「情緒的」作品を目指そうと、

そこに「科学的観察」がなければただの絵空事。

名作とはなりえない。




(そういえば、原発事故もそうだね。

いくら「安全だ」「危険だ」と騒いでも、

そこに科学的根拠がなければ空騒ぎ。

ゆめゆめ、単なるプロパガンダに惑わされませぬよう。)

2013年9月27日金曜日

秋の朝に白き半月





昨日、空気が入れ替わった。



今朝、

眩しい青が嬉しい。


西に、白き半月。

寝る前に半月を見れば、外の寒さにしみじみと、秋を感じる



13時 外気温16.7℃

半月がほぼ45度の高度に輝き、

オリオンも後を追う。

2013年9月25日水曜日

2013年9月23日月曜日

次世代に向けて(オンブバッタ/紫蘇)


(「オンブバッタの交尾」)


(「オンブバッタに葉っぱを食べられても花を咲かせる紫蘇」)




2013年9月20日金曜日

満月、中秋の名月


昇る月を見ていると、

そのスピードが予想外に早いことに驚く。




中天まで昇ると、

無彩色に近くなる、

ほぼ、まんまるな中秋の名月。


今年はちょっと趣向を変え、

京都から取り寄せたお団子で祝ってみた。



2013年9月17日火曜日

「今日の月は、やけに大きいよ」



「今日の月は、やけに大きいよ」

コオロギの子供がお父さんに言う。

「まだ満月前なのにねえ」


「今日の月は、やけに白いよ」

コオロギの子供がお母さんに言う。

「まだ満月前なのにねえ」



すっかり涼しくなった夜風が

コオロギの潜む草叢を

揺らした。

秋の雲、焼ける



ボクはこんな夕焼けを見て泣いているんだよ。

いや、もちろん心の中でだよ。


涙を流すってのとは、ちょっと違うんだよね。

震えるってやつさ。



えっ? 泣けないって?

君さあ、その前に、

じっくり見てないじゃないか。


夕飯のサンマのことでも考えているんかい?


ま、サンマも、

秋といえば秋。

2013年9月16日月曜日

今宵の月



台風が呼び込んだ北の大気が清らかで、

今宵の月も清らかに見える。


だが、

暖かいところに冷たい空気が流れ込んだわけだから、

その密度の違いで

大気はゆらゆらしている。

確かに月だけ白かった





時間が少し違うだけで

空の色はダイナミックに変化する。



確かに月だけが

やけに白かった。


東の空も焼けていた



全天が焼けた。

ボクもキミも、焼けたよね。

東に昇った月だけが

白かったのは

なぜだろう。

孤高の月

脅威と美と、ともに



自然の

脅威と比類なき美しさ、

そのどちらも

全身で受け止めたい。

2013年9月12日木曜日

半月(Half Moon)


三日月から半月に至る月の形は目を引く。

半月を過ぎたあたりから

月のシャープさは鈍化するから

どことなく印象は薄くなる。


だが、満月前後には

また存在感が増す。


きっと、人間の視覚は

鋭角や円というはっきりした形に

敏感に反応するのだろう。


一方で、

月のクレーターを見ていると

半月の時がもっともダイナミックである。


これは月自身の事情

つまりクレーターの分布が

月の真ん中辺りに多いということである。

2013年9月9日月曜日

夕の空に月滲みて



夕焼けには遅れてしまったが、

名残の色彩が美しい時間帯に

ボクは風に吹かれていた。


このところしばしば出会う

パグ犬を二匹連れた外国人に、

Good Evening !

軽く挨拶をする。




そう、

とても良い夕暮れだ。

2013年9月8日日曜日




自らをデザインする竹

イネ科に分類される竹

さて、

木であろうか?

草であろうか?

見上げれば 緑に緑 重なりて


見上げれば 緑に緑 重なりて


(この辺り、ふた月もすれば紅葉か)

2013年9月3日火曜日

今日は、


今日は、

空を見上げるだけで

幸せな気分になれる日でありました。

東雲に 眉月かかりて 熱帯夜 (ボクは徹夜明け、外の空気を吸いに出る)



東雲に 眉月かかりて 熱帯夜



(ボクは徹夜明け、外の空気を吸いに出る)



薄明に追いやられ

次第に姿を消しゆく星星は

冬の星座


傍らで、月は鋭く尖って

青味増す空に乗っかっている。


あまりに見事だから

「それ、月へ翔べ」と、

迷いこんでた夜蜻蛉を

まだ静寂(しじま)が居座る路地に、

放ってやった。

2013年9月2日月曜日

夕の色と葛の花についてのあれこれ


大気が激しく変化する時は

普段見られない色が空に現れる。


今夕は

グレーの雲の向こうに、

パステルなブルーとアンバーが並ぶ。



河川敷に降り立つと

葛に覆われた草地から

甘い香りがやってきて

我が身を包む。


「ああ、葛の花が咲いたんだ」


葉に隠れた花


「あんなに甘い香りなんだから、

きっと甘さをどこかに隠しているに違いない」


重なる花をひとつまみ採って

花弁のすぼまる根元を舐めてみる。





まるで水飴のような

ねっとりとした甘さが

舌に絡みつく。


そして


この花に集まる虫の気持ちも

絡みつく。